異呆人

毒にも薬にもならない呟き

「要するに」とすぐ言う人

しばらく掛り切りだった新規案件が、ようやく進行する目処が立った。

資料を作ったり、沖縄まで行ったり、いろいろしたが、まぁ私の仕事は同僚のサポートのようなもので、大したことはしていないと思っている。

どうやったら上層部に納得してもらえるか、そのためには資料の書き振りをどうすべきか、そんなことばかりである。

「この言葉は直接的だから避けたいけど、こういう意味のことは盛り込みたい」、「こういう要望が出たけど、それに対する回答がない。それを丸く表現するにはどうしたらいいか」、そんなあれこれに対するレトリックを準備するのがミッションのようになっていた。

私が「こう書けばいいんじゃないですか?」と言うたび、同僚は「なるほど!」と大袈裟に感心しながら資料を仕上げていく。

そんなあるとき、同僚から「朱天さん、こうやってみてもらえます?」と、自分の両掌を合わせて握るような仕草を見せられた。

その通りやってみせる。

「はぁ、なるほど。じゃあこれは?」と言って、今度は腕を組むよう促された。

そこで私はピンと来た。

「ああ、アレですね。右脳とか左脳とかいう奴」と言うと、「知ってましたか」と言って同僚は笑った。

その「アレ」というのは、コレである。

www.nimaigai.com

手の組み方や腕の組み方で、脳の使い方のクセがわかるという。

詳細はリンク先に譲る。

これで言えば、私はインプットは右脳、アウトプットは左脳タイプらしい。

感覚的に理解し、論理的に説明する。

そこから進んで性格判断じみたものになるとどうかと思うが、脳の使い方のクセという部分は面白いなと思った。

(科学的には関係ないらしいけども)

 

私の得意とすることに、「要約」がある。

相手の言いたいこと、書物に書いてある主張、起きている出来事の本質。

そういったものを言葉に表現し直すことが得意らしい。

私自身はあまりそれを強く意識していないが、言いたいことがうまく表現できないでいる人に「それは、こういうことでしょうか?」と助け船を出して感謝されたりするので、たぶん得意なのである。

だから会議だとか議論の場にいると重宝がられる。

様々な人の主張をまとめて、適当な落とし所を見つけるからである。

交通整理をするので、議論がスムーズに進む。

あと、何かを人に教えるのが上手だと言われる。

要点がまとまっていて、わかりやすいらしい。

 

なぜ要点をすぐに理解できるのかと言われても、自分ではわからない。

もともとそうなのかもしれないし、育った過程で得られた能力なのかもしれない。

そしてその理解した内容を論理的に説明する。

散らかった論理のパーツを組み立て直す。

目くらましになるような邪魔な装飾を排し、核心だけを切り分けて提示する。

言葉の使い方が巧みなのかもしれないし、ただの詭弁家なのかもしれない。

いずれにしても私にはそういう能力が備わっていて、それがたまたま上記の右脳とか左脳とかいうアレと符合していて面白いなと思ったのである。

 

まぁそんなことが得意らしいと言いながら、私はそれを生かすような何かをほとんどしていない。

かろうじて、こうして駄文を綴っている程度である。

まあそれも人生の数奇、合縁奇縁。

縁があればそれを生かすような仕事に就くかもしれないし、なければ雑文書きに勤しむだけかもしれない。

あれがやりたい、これがやりたい、という次元にはもうない。

求められれば現れて、用が済めば去っていく。

そんな人生で十分である。

 

さておき、詭弁家のお仕事がひと段落したと思ったら、今度はしばらく蔑ろにしていた会議資料の仕事が待っていた。

何やらどんどん話が大きくなっている、私には何のメリットもない面倒な話である。

まあこれも、求められれば何とやら。

夏休みまでもう一踏ん張りといきますか。