異呆人

毒にも薬にもならない呟き

デュエルエクスマキナ日記 〜ヴァリーとスパルタクスはナーフすべきか?〜

今年初、そして久しぶりのDXMの記事。

そういえば、剣闘士環境に入ってからは一度も記事を書いていなかった気がする。

環境を楽しんでいたというか、把握に努めていたというか、忙しくて書く暇がなかったというか。

実は「朱天のコントロール指南」の続編も1本書き上がっているのだが、晒す直前に剣闘士環境に入って若干記事の内容が当てはまらない部分が出てきたので、お蔵入りになってしまっている。

そもそも今コントロールイシスを使うことを勧められる環境かと言えば微妙だし。

悪くはないと思うのだが、少なくとも積極的に推奨できる環境ではない。

 

さて、最近twitter界隈ではヴァリーとスパルタクスに関するナーフの議論がかまびすしい。

ヴァリーは1マナ0/1だが、1コストユニットが出るたびにATとHPが+1されていく。

1コストユニットをデッキに大量に積む必要があるが、初手にヴァリーとその他1コストユニットが多くいれば、早いターンからヴァリーを高スタッツユニットに育成できる。

使ったり使われたりするとわかるが、早い段階から2/3や3/4になるので軽量除去では除去しきれなく、ダメージが嵩んで押し切れてしまう。

またアテナやトールのGPで出現する梟やエインヘリヤルも1コストなので、両ガーディアンを使えば、マナ消費だけで手札消費なしに毎ターン成長させることができる。

アテナ、トール以外にもヴァリーを成長させながらゴリ押しできるハデスで使われたり、元々1コストユニットの多いイズモ系のデッキで採用されたりと、ニュートラルであることを生かして幅広いデッキで活躍している。

逆に幅広いデッキで採用されて猛威を振るっているため、非常に対戦相手の不快感が高まっているようである。

対戦相手の多くで見かけ、強さを見せつけられれば当然か。

確かに初手にヴァリーを握られ、対策カードを握れていなければ、イージーウィンされることも多い。

 

そのヴァリーと併せて使われることが多いのがスパルタクスである。

というか、スパルタクスとヴァリーというカードそのものが、セットで使われることを前提に設計されている。

スパルタクスは7コストと重たく、スタッツも6/3と目立って高いわけではないが、召喚時に自分の場の空いたマスにデッキ内の1コストユニットをランダムに場に出す。

1枚のカードで全面に展開できるという展開力が優秀なのだが、それ以上にこのとき場に出る1コストユニットが、同じく1コストユニットとして呼び出されるヴァリーの能力に反応することが問題視されている。

つまり全マス空いた状態でスパルタクスを召喚し、スパルタクスの能力でヴァリーが呼び出されれば、ヴァリーはいきなり4/5のスタッツを持つユニットになる。

スパルタクスも6/3で放置できないのに、4/5のヴァリーが並べばさらに対処が難しくなる。

特にこのスパルタクスの能力を最大限に生かした、ガブリエルを使ったランプスパルタクスは秀逸である。

マナ加速から3〜5ターン目に召喚されるスパルタクスは、デッキによってはほぼ対処不能と言っていい。

スパルタクスでデッキの1コストユニットがなくなるのでデッキが圧縮され、二の矢三の矢が飛びやすいことも強い。

 

ヴァリーもスパルタクスニュートラルのユニットであり、どの領域のデッキでも採用可能なため、今の環境で採用しているデッキは多い。

少なくともヴァリーは「とりあえず入れておく」といったスタンスで採用できるデッキがあるのでよく見かけられるようである。

そのため対戦相手のヘイトが高まりやすく、ナーフ(能力の下方修正)を求める声が増えている。

私自身は以前にツイートで「ヴァリーはしばらく様子見でいい」と言ったのだが、その理由はいくつかある。

 

1つには構築を寄せる必要があるからである。

過去にナーフを受けたニュートラルのユニットはカタツムリ(魔蝸牛デーモンスネイル)だけなのだが、あれは1マナ2/2というスタッツが問題で、デメリット能力を加味してもどんなデッキでも採用できてしまうことがナーフの理由だった。

ヴァリーはどんなデッキでも採用できるわけではない。

1コストユニットを多く採用しないとスタッツが上がらないので、カードの大半を1コストユニットが場に出るものにしなければならない(例外はGPや他のカードで1コストユニットを大量召喚できるアテナとトール)。

ヴァリーがいなければ1コストユニットでまともに戦うのは難しいので、あまり構築を寄せすぎると「ヴァリーを引けるかどうか」の運要素が強くなる。

つまり安定して勝てない。

スパルタクスに関しては言わずもがなである。

 

また1つには対策カードがあるからである。

イズモならバウンスするかネズミにしてしまえばいい。

トリニティなら審問所か祓魔師がある。

ルクソールなら封印してしまえばいい。

オリンポスとアスガルドには目立った対策カードがないが、オリンポスなら正面切って殴り合うしかないだろう。

アスガルドでは氷矢の採用が増えていたり、ニュートラルのユニコーンを採用しているデッキも時々見かける。

いずれも比較的低コストなので費用対効果はある。

手札に引けるかどうかは運次第だが、それは相手のヴァリーも同じことである。

またこういった対策にデッキ枠を割かなければならないこと自体が問題だという意見もあるかもしれないが、厳しい言い方をすれば、メタゲーム(環境対策)なしにカードゲームを勝とうという発想が甘い。

 

もちろんこれらの対策を打っても負けることはある。

しかし相手が90点以上のムーブをして、こちらがそれ以下のムーブなら負けることは仕方ない。

上方修正がかかって一時期急速に増えた高速スサノオが、「スサカス」などと呼ばれたことも同じである。

高速スサノオもムーブによってはどんなデッキでもまったく歯が立たない。

だから「これ無理ゲーじゃん!」と思うようなムーブをかまされた場合、素直に相手GG(グッドゲーム)と思って諦めるしかないだろう。

自分のデッキだって相手にとっての「無理ゲー」をすることがあるはずである。

むしろそんな満点ムーブのないデッキは弱い。

 

スパルタクスについては、主に問題にされるのはランプでの高速召喚だけだろう。

確かに3〜5ターン目にスパルタクスとヴァリーを高速召喚されては、普通のデッキなら勝ち目は薄い。

天の供物を使ってスパルタクスをサーチすることも可能で、運に頼る部分を減らすこともできる。

しかしこれはまず、カードシナジーを最大限に生かした構築が評価されるべきだろう。

1つの完成されたデッキタイプであり、現状あるカードを最大限生かしたことが賞賛されるべきである。

その上で、それでも運要素はあるし完璧ではない。

ヴァリーが手札に入ってしまえば、まずはヴァリーを先に出す必要がある。

そこで対処されては効果が薄い。

スパルタクスだけなら比較的対処は容易である。

またスパルタクスでヴァリーが必ず呼べるとも限らない。

ランプトリニティは1コストユニットを召喚する手立てが少ないので、意図的に1コストユニットを多めに積む必要がある。

結果的にヴァリーの呼び出し確率は下がる。

ちなみに私はランプスパルタクスとは2回しか対戦したことがないが、2戦2勝である。

コントロールイシスなら比較的対処しやすい。

スパルタクスを使うと、長期戦になったときにLO(デッキ切れ)も起こしやすいし。

 

長々と書いたが、そんな感じで「ヴァリーとスパルタクスってそこまで強い?」と疑問だったので、環境を荒らすかどうかしばらく様子見でいいかなと思っていた。

実際問題、私がインする時間帯ではヴァリー入りデッキと対戦することの方が少ない。

せっかくメタを張っているのに、悲しさを感じるくらいである。

ただそうは言っても、「ヴァリーとスパルタクスに環境を荒らされている!」と感じる人が多いならナーフ対象になってくるかなと思う。

対策可能なカードではあるが、対策が容易なカードではない。

初心者にとっては辛いカードであることは間違いない。

またレジェンドクラスを狙うなら、目の上のたんこぶにはなってくるだろう。

そこは個人個人の感覚ではなく、実際にデータが手元にある運営が判断することである。

どこまでデータが取れるのかわからないが、採用率だとか勝率だとかを見て総合的に判断してくれればいい。

 

個人的にはナーフするなら、アテナやトールのGPに反応しないようにしてくれるのが1番バランスが良いと思う。

ヴァリーの強さが損なわれ過ぎないし、構築を寄せない安易なヴァリー採用を止められる。

ヴァリーがナーフ対象でなくてもいいかなと思う理由の1つが、構築を寄せる必要があることだし。

ただしDXMには「トークン」の概念がなく、GPで呼び出せる梟やエインヘリヤルはれっきとしたユニットである。

梟とエインヘリヤルにだけ反応しなくすることは、システム的に難しいかもしれないし、少し理不尽な気がする。

やるならトークン概念を導入する大幅な変更が必要だろう。

そこまでするかどうかは微妙だと思う。

それならあとは、ヴァリーのHPを固定にしてしまうことが手っ取り早いだろう。

HP3くらいなら落とされやす過ぎず、対処が難しくなり過ぎないので納得感があるか。

 

以上、個人的な意見。

そもそも紙のTCGから入っている私としては、ナーフそのものに抵抗感がある。

私が遊んでいたMTGではナーフはほとんどなく、枚数制限や禁止になるくらいだった。

だから強力なカードが猛威を振るって、メタが偏ることもしばしばあった。

しかしカードプールが増えてくれば、そういったメタデッキに対処できるデッキが次々生まれてくるのである。

DXMももっとカードプールが増えてくるまでは、勝ちたいならメタ対策を積んだメタデッキを使うしかないし、楽しみたいならそこそこ勝てる楽しいデッキを模索するしかないだろう。

私は今のところ、環境に合うかどうか微妙なコンイシスで、ギリギリロイヤルクラスを彷徨っている。

それで十分に楽しんでいる。

 

あともっと大きな観点で考えれば、スマホゲーム自体がユーザー移動のサイクルが早過ぎるのが残念だなと思う。

面白そうなものが次々と生まれるから、どんどん目移りしていく。

昔みたいにユーザーがタイトルを育てるようなことが少なくなっている。

当たるか当たらないか、当たらなかったら次、みたいな。

そういう意味では、今の世の中でタイトルが長く続いていく中で、ライトユーザーが出たり入ったりするのは仕方ないことなのかもしれない。

コア層を少しずつ厚くしていきながら、ライト層は大量に入れ替えていく。

そのためにはプロモーションが重要なのである。

ということで、運営さんにはそこを宜しくお願いしたい。

まぁ、こんな記事を読んだりはしないだろうけど。