異呆人

毒にも薬にもならない呟き

捨てたがり

私はすぐに物を捨てたがる。

余計なものを身の回りに置いておかない。

ミニマリストのように思われることもあるが、そうではない。

むしろ、そう思われることは不本意ですらある。

確かに物が少ないとスッキリしていて良いと思うし、実際に私の所有物は少ない方だと思うが、物がたくさんある暮らしも良いと思う。

何かに執着があれば、蒐集とかしてみたいと思う。

お金と時間をかけてまで集めたいものなどないのが残念なところである。

 

あまり物を所有しないようになったのは、引越しをよくしていたからである。

引越しをするときに物がたくさんあると荷造りがめんどくさい。

それに引越しの荷造りをするたびに、それが本当に自分にとって必要なものか自問する時間が生まれる。

結果、物はどんどん捨てられていく。

意外とシビアに判定すれば、不要と判断されるものは多いものである。

ちなみに「よく」引越しすると言っても、まだ5回くらいしか引越ししていない。

引越しが好きなわけではなく、必要に迫られて引越しているだけである。

大学入学と同時に一人暮らしするときに1回、仕事に就くとき、転職したときにそれぞれ1回、結婚するときに1回、それ以外で1回だけである。

引越しが好きだという人がよくわからない。

いろんなところに住みたいという気持ちはわかるが、それが少なくないコストをかけてまでするほどのことだと思えない。

経済的に豊かだということだろう。

羨ましい限りである。

 

あと、もう一つ物をよく捨てる、物が少ない理由としては、部屋が狭いことが挙げられる。

たくさん収納できるような部屋に住んでいるなら、その必要はない。

私はお金がないから狭い部屋によく住んでいた。

他人が聞いたらびっくりするような、家賃や間取りの部屋に住んだりしていた。

よって、多くの物を置いておけない。

これもまた必要に迫られてのことである。

スペースがないから物を買わない。

手に入れてもすぐに捨てる。

捨てようとする。

スペースがない状況においては、存在することそのものがコストなのである。

本は買って読んだらすぐに売る。

私の場合、本を読み返すことはほとんどない。

最近は、子供ができたらその子が大きくなったときに読むかもしれないから、置いておくのもアリかなと思っている。

「いつかどこかで使うかも」みたいなものは置いておかない。

そんな物は、大抵は使う機会がなく最終的に捨てられるものである。

たまに置いておけば良かったと後悔することもあるが、それがなくて困ったことはない。

捨てることによって得られるメリットとデメリットを考えれば、捨てることのメリットの方が大きいと思われる。

 

書類とかなんとかも置いておかない。

これも後で必要になることがほとんどないからである。

機械の保証書とそれに必要な領収書の類だけは保管してある。

あと、保険の申し込みに必要だったりするので、過去3年分の健康診断書は置いておいている。

収入や税金関係の書類も、そろそろやろうかと思っている将来のライフプランの作成に必要なので置いておいている。

それらは1冊のファイルにまとめられている。

それ以外の物は積極的に捨てる。

私は手紙とかでも平気で捨てたりする。

送ってくれた人の気持ちが物に宿っていると思っていない。

それは私が受け取ったあとは、私の中にしか存在しないと思っている。

 

だが結婚してからは、捨てる前に妻にお伺いを立てるようにしている。

私が不要だと思っているものでも、妻が取っておきたいと思うことはある。

それに対して、私がその物の不要さを説くことはナンセンスである。

価値観は人によってそれぞれである。

妻が必要だと思うなら、私が何と言おうと必要な物なのである。

幸い、妻は私の「捨てたがり」の性質を知っているので、私が勝手に物を捨ててしまうことにそれなりの警戒心を抱いている。

それくらいで、ちょうどいい。

人間、違うのだから、どうしたら折り合っていけるか考えればいいのである。