異呆人

毒にも薬にもならない呟き

3年分のコンタクトレンズとボラティリティ

妻がコンタクトレンズを買った。

と言っても、もうずっとコンタクトレンズのはずである。

たまに眼鏡をかけていることもある。

それ以外のときにコンタクトレンズをつけているかどうかは、見ただけではわからない。

妻の自己申告によると、一番多いのは何もつけていない状態らしい。

必要なときだけつけているらしい。

だからコンタクトに関するこだわりはないらしく、前回買ったときは勧められるままに2weekにしたそうだ。

だが実際にはつけたりつけなかったりなので、1dayの方が都合が良いと気づいたらしい。

それで今回改めて買うときは、1dayを買ったそうな。

それもなぜか3年分まとめて。

 

それを聞いたとき、「はっ!?」と思った。

いくつ買ったのか知らないが、買った個数や値段は問題ではない。

3年という期間の長さが問題である。

「それ、視力が変わったらどうするの?」

「う〜ん、でも良くなることはもうないと思うよ」

「そりゃそうだよね。悪くなったらどうするの?」

「それは…、そのとき考える…」

などというやりとりをした。

つまり、深く考えずに勧められるままに3年分買ったということだろう。

まあ、妻が自分の金で買ったものなので、難癖つけることではない。

が、もう少し考えて買い物をしてほしいなと思う。

 

金融の用語に「ボラティリティ」というものがある。

資産価格の変動の大きさを表す指標である。

ボラティリティが大きいほど、その資産を保有するリスクが大きくなる。

投資商品であれば、ボラティリティが大きいものは値上がり幅も大きければ、値下がり幅も大きくなる。

そしてこのボラティリティ保有期間が長くなればなるほど、一般には大きくなる。

つまり資産を保有し続けるということは、リスクを大きくするということである。

これは金融商品における考え方であるが、未来が不確定である以上、他の様々な資産にも当てはまる部分があると思う。

 

コンタクトレンズの在庫だって、立派な資産である。

しかしコンタクトレンズの価値が大幅に上がることは考えづらい。

はっきり言うなら、劣化するなど、価値は下がる一方のはずである。

もし視力が変わって使えなくなってしまったら、価値は一気に0になってしまう。

まとめて買うといくら安くなるのか知らないが、それなりにリスクが大きい。

安くなった分以上に無駄にしてしまう可能性もある。

せめて1年分とかにしておけなかったのか。

 

ただ、資産価値が変動するからと言って、何でもかんでも買い溜めするなというわけではない。

むしろ適切な在庫は、経済的にも労力の面でもプラスに働く。

要は、在庫するなら使い切れることが明確に見込める分だけにするべきだということである。

生鮮食品は食べ切れない可能性があるので、基本的には買い溜めないように妻にも言ってある。

妻はいろんな食材がストックされている方が料理のバリエーションが広がると思っているようだが、使い切るために余分に料理を作ったりしてしまうので、やはりトータルで考えれば損をしていると思う。

生鮮食品以外の食品も、ほとんど買い溜めしない。

賞味期限があるものは、やはりリスクがある。

そしてそんな加工食品は、なければならないというものではない。

ないなら食べないだけのものが多い。

 

日用品もあまり買い溜めない。

より機能の優れているものが発売される可能性がある。

使い切るまでは旧商品を使えばいいのだが、これも余分に買い溜めてなければすぐに良いものを使えるのである。

そもそも買い溜めする理由は値段が安いからということが多いのだが、スーパーなどのセールだって結構頻繁に催されている。

1ヶ月に1度か、2ヶ月に1度か、3ヶ月に1度かわからないが、定期的に安くなったりするものである。

なら、使用頻度とセールの頻度を考慮して、買い溜める量を決めた方がいい。

数ヶ月に1回くらいしか買わない商品なら、安いからといってわざわざ2個も3個も買う必要はないだろう。

 

3年分のコンタクトレンズをまとめ買いしてしまううちは、妻に安心して買い物を任せられないなと思う。

まあ、もう買ってしまったものは仕方がない。

こうなれば、妻の視力が落ちないように注意を払うしかない。

暗いところで漫画を読んでいたら明かりをつけてあげたり、いつも食べるヨーグルトやパンに塗るジャムをブルーベリーにしてあげるくらいしか、私にはできないかもしれないが。