異呆人

毒にも薬にもならない呟き

ダブルベッドと妻の寝相

妻の寝相が悪い。

特に暑いこの季節は、ベッドの上でもがいてゴロゴロしている。

一応、冷房はつけてある。

妻は当初、冷房をつけたまま寝ることを嫌がったが、今の家は大通りに面していて窓を開けて寝るとうるさいので開けられない。

それに暑いのを我慢して寝ると逆に疲れが溜まるので、言い聞かせて冷房をつけたままにしている。

タイマーをつけると、切れた時に暑くなって起きるのでつけっ放し。

そのため、冷え過ぎないように冷房の温度は少し高めにしているのだが、そのせいで寝汗までかいてゴロゴロもがく羽目になる。

私は少し温度を低めに設定して、布団をかぶって寝るのがこれまでの常だったのだが、今は妻に合わせている。

というか結婚してこの方、できる限り生活スタイルは妻に合わせるように努力している。

 

ベッドは一応、ダブルである。

私は布団を敷いて寝るタイプなので、今までほとんどベッドを使ったことがなかった。

狭い部屋では、上げ下ろしのできる布団の方が場所を取らなくて済むからである。

ベットを使ったことがなかったから、サイズ感についても考えたことがなかった。

私はダブルは単純にシングルの2倍のサイズなのだと思っていたが、まったくもってそんなことはない。

というか単純に考えれば、シングルの2倍のサイズを許容できる部屋など、そうそうないことはわかる。

まあそんなだから、ダブルはもっと広々したものだと思っていた。

実物を見ても実感は湧かなかった。

旅行などではダブルベッドを使っていたはずだが、一泊だとそこまで気にならないのだろう。

半年使ってはっきり思うことは、ダブルは意外と狭いということである。

 

感覚としては、じっと寝ているだけのスペースしかないように感じる。

寝返りは90°回転くらい打てるが、180°回転すると落ちそうになる。

特に寝ている間、私の寝ているスペースはじわじわ妻に侵食されているらしい。

90°の寝返りでも、ベッドの縁に寝かされていることに気づいて目が覚める。

というか、これまで3度ほどベッドから落下している。

無意識にベリロールのように半回転の寝返りを打ち、宙を舞っている最中に気づいて、片足だけ着地して踏みとどまるのだ。

結構な音がするから妻も起きるが、「大丈夫?」と言った次の瞬間にはまた眠りに落ちている。

妻は自分がスペースを広く使っているという自覚はあるようだが、なんせ寝ている間に移動してしまうのでどうしようもない。

実は妻の寝ている側は壁で、つまり私が今の妻が寝ている側で眠ればいいのだが、そうすると今度は妻が自分の寝返りで落ちるのではないかと心配だ。

反射的に身体が動く私だからまだいいが、妻だと負傷するかもしれない。

 

平日も休日も、必ず私の方が早く起きる。

一緒に暮らして半年、妻の方が早く起きたことは一度もない。

妻は9〜10時間くらいは平気で眠る。

私も昔はそれくらい寝ていられたが、今はせいぜい7〜8時間がいいところである。

私のパーソナルスペースは広い。

だいたい私は睡眠時間6時間で一度目が覚めるのだが、そのときに妻が隣にいることを意識してしまうと、もう眠気がなくなってしまう。

そういうときは、音を立てず、電気もつけず、ひっそりスマホゲームでもやっている。

そんなときベッドを見ると、スペースを開放された妻は縦横無尽に寝返りを打っている。

羨ましいなと思う。

放っておくとそのうちムニャムニャ言って半身を起こすので、そのくらいに朝食の支度を始める。

ちなみにこれは休日の話で、平日なら私は4,5時間の睡眠で自分自身を叩き起こして仕事に行くので、私が仕事に行くときは妻はまだ布団の中である。

 

だから本音を言うなら、出張中や妻が実家に帰っているときの方がゆっくり寝られる。

私の身体は、長期間の一人暮らしにより、一人で生きていく方が都合が良いようにカスタマイズされているかもしれない。

もっと広い部屋に住めるようになり、子供ができて、さらにその子が大きくなったりすれば、ツインとか提案してもいいかもしれない。

まぁ、向こう10年以上はないだろうな。

身じろぎせずに眠るクセをつけることが、安眠への早道かもしれない。