異呆人

毒にも薬にもならない呟き

嘘はつかない

先日、結婚式のあとの飲み会で旧友が一同に会した。

と言っても、別に彼ら同士が友人同士であるわけではない。

中には私が集めた催しで一緒になったことのあるメンバーもいるが、基本的には中学、高校、大学とそれぞれバラバラである。

そんな初めましての面子が、私が駆けつけるより先に仲良く飲んでいるのを見ると、なんだか嬉しかった。

類は友を呼んでいるのかもしれないが、友人同士気が合い、またそれが新たな人間関係に繋がるのであれば幸いだろう。

 

そんな友人たちから口を揃えて批難されたことがあった。

私は妻と交際していたときに行った場所などの写真をFacebookに上げていたのだが、誰と行ったかは書かなかったので、皆、私が「いつも通り」一人で出掛けていると思っていたらしい。

私は親友一人以外には、自分から「彼女ができた」とは言っていない。

友人と言っても皆それぞれに忙しく、年に数回しか会わないし、私は交際して1年でプロポーズしたので、ほとんどの友人への報告は「彼女がいます。今度、結婚します」という唐突なものになった。

中には結婚式に呼んだ仲の良い相手でも、「結婚した」→「えっ?っていうか、彼女いたの?」となった人もいる。

別に隠していたわけではないが、特に言う必要も感じなかった。

結婚したら報告した方がいいと思うが、彼女ができたことはそれほどでもないだろう。

FBに上げたのは、旅行やイベントへの参加が、ネタとしてちょうど良いと思ったからである。

 

「朱天はいつも事実を言わない」と、皆からバッシングを受けた。

「ただし、嘘もつかない」というのが、周囲の評価のようである。

確かに、私は基本的に嘘はつかない。

聞かれたことには答えるが、聞かれなかったことは答えない。

FBの内容も、どこかに出掛けたと書いただけで、誰と行ったか、あるいは一人で行ったかは書いていない。

誰かに突っ込まれたら書こうと思っていたが、誰も聞いてこなかったから書かなかっただけである。

深い理由はない。

話す理由と同じくらい、話さない理由もない。

秘密主義なわけではない。

むしろ開けっぴろげな方だと思う。

 

ただ、すべてを語らないのとは別に、嘘をつかないのは出来るだけ心掛けている。

それは道徳的に嘘が悪いことだと考えているからではなく、嘘をつくことが非効率だと思うからである。

つく嘘にもよるが、一度ついた嘘はつき続けなければならないし、辻褄を合わせるためにさらに嘘を重ねることになったりもする。

収拾がつかなくなったりするし、辻褄合わせもめんどくさい。

うしろめたい嘘をつけば、そのうしろめたさという精神的負荷がコストとして乗っかり続ける。

嘘をついて得られるメリットを考えたとき、概ねコストパフォーマンスが悪い。

 

こんなことを友人の前で滔々と語ったりはしない。

語ってもいいが、聞きたくもないだろう。

私は理屈っぽいし冗長なので、ただでさえ「めんどくさい奴」というレッテルを貼られている。

これも友人の間での、私に対する共通認識か。

語らないから、こうやって書くのだが。

この記事を読んでいる皆さんも、「また、めんどくさいこと言ってるな」と思ったら、すぐに引き返してほしい。

ただ、ここまで読んでいる時点で手遅れなのは言うまでもない。

広告を非表示にする