異呆人

毒にも薬にもならない呟き

「HAPPY」

結婚式のどこかで一曲だけ、BUMPの曲を使いたいなと思っていた。

しかし残念ながら、結婚式にふさわしい曲というのがBUMPにはほとんどない。

使って使えないことはないが、「ふさわしさ」という観点で考えれば、他にふさわしい曲はもっとたくさんある。

それに、結婚式は基本的に新婦のためのものだと私は思っている。

だから私がそこで我を通すことは、私のポリシーに反する。

でも、せっかくの節目だから、好きな曲を一曲くらい使いたい。

同じくBUMPが好きな親友は、プロフィールムービーの自分の紹介の部分で「天体観測」を使っていた。

「できるだけ多くの出席者がわかるように」という配慮からの選曲だったろう。

「結果的に良い感じになった」と本人は言っていた。

確かに、プロフィールムービーの自分の箇所なら、好きな曲でいいかもしれない。

そこで私は「HAPPY」を使うことにした。

 

私はBUMPの曲の中でも、この曲はトップクラスに好きだ。

「HAPPY」というタイトルでタイトルだけなら結婚式にも合いそうだが、聞けばすぐにわかるほど「HAPPY」な曲ではない。

曲調はストレートで、サウンドは決して暗い曲ではないのだが。

歌詞がメタファーに富んでいるので、自分なりに解釈してとても気に入っているのだが、どこかに藤原さんのインタビューとかないかなと思って探したら、出てきた。

かなり今更である。

natalie.mu

なるほどな〜。

「メッセージ」というより「突き動かされて書いた曲」と言うあたり、控えめで藤原さんらしいなと思う。

だからこの曲には、メッセージ性と普遍性が混ざって備わっているのかもしれない。

 

「健康な体があればいい 大人になって願う事

 心は強くならないまま 耐えきれない夜が多くなった」

 

もうこの出だしから「HAPPY」さはない。

 

「悲しみは消えるというなら 喜びだってそういうものだろう

 誰に祈って救われる つぎはぎの自分を引き摺って」

 

この1番のサビもネガティブに聞こえるが、これは無駄なポジティブさの否定みたいな感じ。

というか、この曲全体が過度なポジティブさを軽やかに否定しながら、それでも前を向くことを歌っているあたりが好き。

この部分が最後のサビと対になっていて、じわっと効いてるのもいい。

 

「優しい言葉の雨に濡れて 傷は洗ったって傷のまま

 感じる事を諦めるのが これほど難しい事だとは」

 

何も言えねぇ。

こういうことを、さらっと歌える藤原さんが好き。

 

「終わらせる勇気があるなら 続きを選ぶ恐怖にも勝てる

 無くした後に残された 愛しい空っぽを抱きしめて」

 

このあたりがとても好き。

そして、最後のサビが一番好き。

 

「続きを進む恐怖の途中 続きがくれる勇気にも出会う

 無くした後に残された 愛しい空っぽを抱きしめて

 消えない悲しみがあるなら 生き続ける意味だってあるだろう

 どうせいつか終わる旅を 僕と一緒に歌おう」

 

人生って、「どうせいつか終わる旅」で、だから私は生きる意味なんてないと思っている。

それでもそこに意味を見出そうという姿勢は素敵だなと思う。

そしてそんな「どうせいつか終わる旅」を「僕と一緒に歌おう」と言ってくれるあたりがいい。

藤原さんはあまりそういう風に歌うことは少なくて、この「一緒に」という部分はかなり躊躇したと、先のインタビュー記事にもあったりする。

だからそう歌ってしまう覚悟が余計に響く。

 

しかしこの曲をプロフィールムービーで使うと、1番のサビで切らないといけなくなってしまうのだ。

良いところが全然伝わらないのだが、どうせ聞いてわかるのなんて私と親友くらいなものだろうし、もうこの選曲はただの私の自己満足なのでそれでいいと思うことする。

一人、頭の中で最後まで曲を流して満足しておくことにしよう。

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