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異呆人

毒にも薬にもならない呟き

長持ちが一番

特別お題「おもいでのケータイ」

 

私の世代、現在30代前半の世代というのは、ある意味携帯電話の進化と共に青春時代を過ごした世代と言えるかもしれない。

ちょうど中学生くらいのときに、高校生などでも携帯電話を持ち始めるようになったと思う。

高校生になったときに、同級生で携帯電話を持っている人間は、半分くらいだったように記憶している。

その頃、当時のJ-phoneからカメラ付き携帯電話が発売され、話題になっていた気がする。

もうJ-phoneもないし、あの頃安くて人気だったツーカーセルラーもない。

格安スマホが台頭し始めた今の通信業界を考えると、随分様変わりしたものである。

 

私が初めて契約して携帯のキャリアは、auだった。

高校生だった当時、初めて「学割」を打ち出したのがauだったのである。

今改めて「スマホ学割」などが出てきていることを考えると、古くて新しい色褪せない取り組みだったと言えるのだろう。

そして買った端末は、ソニーエリクソンA1101Sだった。

このお題キャンペーンも連動している「auケータイ図鑑」を見ていて、久しぶりに「こんな感じだったか」と懐かしく思い出した。

選んだ理由は、私が赤が好きだったという、ただそれだけだったのだが、初めての携帯だったし何より使いやすくて、喜んで使っていたことを覚えている。

http://time-space.kddi.com/ketaizukan/2002/2.html

 

当時のソニーエリクソンの機種の大きな特徴は、ドラムロール式のセンターボタンにあった。

ガラケーというのは今でもそうだが、カーソル送りが非常にめんどくさい。

下ボタンを連打するアレである。

電話帳検索をするときなど、カチカチボタンを連打するか、押しっぱなしで送って通り過ぎ、今度は上ボタンをカチカチする羽目になる。

ドラムロールであればクルクル回してカーソルを送れるので、実にストレスフリーだった。

センターボタンを兼ねているので、カチッと押し込めばenterキーの役割も果たす。

斬新な機構だったと思う。

ちなみにこの携帯はフレームの着せ替え機能がついていたらしいが、私は一度も変更したことがなかった。

 

しかしこの携帯は、1年経たないうちに買い換えることになる。

うっかりズボンのポケットに入れたまま、洗濯してしまったのである。

当時の携帯に防水機能は標準装備でなく、一発で故障してしまった。

確か保証サービスに加入しており、機種は限られるがほぼ無償で新しいものに変えた記憶がある。

限られた選択肢の中で泣く泣く選んだのが、サンヨーのA5405SAだった。

理由はただ一つ、赤かったからである。

重厚なソニーエリクソンと比べると薄っぺらい感じがして、どうにも好きになれなかったが、まぁ自分で水没させたので仕方ない。

http://time-space.kddi.com/ketaizukan/2004/19.html

 

だがこのサンヨーの機種も、しばらく後に買い換える羽目になる。

原付バイクで走行中にポケットからこぼれ落ちていたらしい。

バイト先の塾から家に帰ったときポケットに携帯電話がなく、走行中に落としたことにはすぐに気づいた。

すぐに引き返し、路面を注意深く観察しながら走っていると、バイト先の近くの道路に落ちているのを発見した。

こういうとき、赤い携帯というのは目立つので見つけやすい。

しかし拾い上げたそれは、すでにどんな運命を辿ったかわかるような有様だった。

全面に細かいヒビが入っている。

車に轢かれたことは明白である。

それでも電源が入って連絡先を救済できたことは、奇跡的だったと言っても過言ではないと思う。

ちなみにこの「ポケットからポロリ」は、このあと財布でも同じことをする。

その財布は、札だけ抜かれた状態で警察に届いた。

以来「服の浅いポケットに物を入れない」という教訓は、非常に大切だと認識している。

 

水没させ、車に轢かれ、短期間で携帯電話の機種変更を余儀なくされた。

私は本来、物は長くずっと同じものを使いたいタイプである。

常に新しいものを持っていたいという欲求はなく、むしろ「あんた、いつまでそれ使ってるの?」と言われるくらいまで使い倒したい。

だから物を買うときは、多少こだわって気に入ったものを買うことにしている。

アクシデントとはいえ不本意だった。

そこで求めたのが、「水にも衝撃にも強い携帯」。

そう、カシオのG'zOneである。

http://time-space.kddi.com/ketaizukan/2005/14.html

持ち手のようなバーがついた特徴的な外観で、薄型軽量という当時の携帯電話の潮流に反するぶ厚さと重量感だった。

携帯電話には不必要ではないかと思うほどの堅牢性を備えており、普段使いの取り回しは圧倒的に悪かった。

だが不思議なもので、その取り回しの悪さが「手のかかる子は可愛い」的な感じでだんだん好きになってくる。

そして何より、売り文句通りに頑丈である。

方位磁石機能とかストップウォッチ機能とか、アプリのない時代の携帯には珍しく、そして滅多に使わない機能がついているところも可愛い。

必要に迫られた部分もあったのだが、お気に入りになってしまった。

 

その後、G'zOneは5年ほど使ったのではないかと思う。

丈夫で壊れないし、電池の保ちもかなり良かった。

買い換える必要性がなかったのである。

仕事を始めてしばらくしてから買い換えたのは、機種に対する不満からではなく、通信料が安くなるという極めて現実的な理由からであった。

初期のG'zOneは、いわゆる「第2世代」携帯だった。

これを「第3世代」に機種変更することで、割安なプランに加入できるらしかった。

そして機種変更を奨励するようなキャンペーンをやっていたのである。

世代交代の波に、無理に抗う必要もない。

大人しく買い換えようと思って選んだのは、またもやG'zOneだった。

http://time-space.kddi.com/ketaizukan/2009/17.html

なぜこいつにしたかは、はっきり覚えていない。

防水機能だとか、値段だとか、いろいろ考慮して選んだのだとは思う。

しかし、「愛着」というものも重要な要因になっていたことは間違いない。

もうすっかりG'zOneユーザーだったのである。

 

このG'zOneも長く使うことになる。

というか、長く使える素晴らしいパフォーマンスを備えた携帯電話だったと言っていいだろう。

重くて分厚いのも愛嬌である。

これを買い換えたのも、とても現実的な問題があった。

ストレートに言うと、NHKのせいである。

www.nikkei.com

裁判にもなった例のアレである。

私はテレビを持っていなかった。

まったく見ないので必要がなかったのである。

ところがNHKは「ワンセグが付いているなら受信料を払う義務がある」と言う。

この訴訟の判決が出る前のことで、法律を盾にされると私にはその盾を貫くほどの矛はなかった。

そこで私がキレて言ったことが、「じゃあワンセグのない携帯に変えたら払わなくていいですか?」ということだった。

徴収会社の人間も「え、えぇ、だったらいいです」となり、携帯を変えることになったのである。

ところがワンセグのない携帯を探すと、i-PhoneかPHSしかなかった。

携帯電話の高性能化ゆえの弊害である。

そこでほとんどメールしか使わない私が選んだのはPHSだった。

ワイモバイルと契約し、auとの縁はそこで切れることになる。

 

その後、妻と交際を始めたときに、スマホじゃないと連絡を取り合うのが不便だということになり、ワンセグのないi-Phoneに変えた。

キャリアはプランが安かったからソフトバンクにした。

このi-Phoneこそは長く使おうと思っているが、どうなるだろう。

とりあえず画面にガラス防護フィルムを貼り、重厚なカバーを装備している。

他人からは「それ、i-Phone?」と言われるくらいの、いかつい風貌である。

私は「フルアーマーi-Phoneです」と自称している。

薄型軽量のi-Phoneの特徴を捨ててまで、私を堅牢性に走らせるのは、こんな携帯にまつわる個人史があるからだったりする。

まだG'zOneの血脈は、私の中に残っているのかもしれない。

 

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