異呆人

毒にも薬にもならない呟き

男性保育士による女児のオムツ替えについての議論について

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新聞でこの話題に関する記事を読んで、なんだかなぁ、という気持ちになった。

結局こういう主張をする人たちは、自分本位で物事を考えているのである。

もちろん、自分の人生、あるいは自分の家族の人生が優先されることは仕方ないと思うのだが、もう少し広い視野で物事を考え、懐深く受け止める余裕はないものかと思ってしまう。

そもそも、この議論はいろいろ論点が混ざって分かりにくくなっている。

以下、私なりの論点整理と所感である。

 

①性犯罪の危惧

男性の性犯罪に関するニュースなどがメディアで取り上げられることも多いので、「男性保育士が女児のオムツ替え」=「犯罪の匂い」みたいに考える人がいる。

これは男性が女児に性的虐待を加える可能性だけでなく、男性が男児に、女性が男児に、女児にという可能性も排除できない。

可能性の有無だけで言えば、性別に関わらず誰もオムツ替えができなくなる。

「でも男性の性犯罪の方が多いはず」という意見もあり、それはもっともだと思う。

というか、生物的に当たり前の話である。

男性の方が女性より性欲が強いからだ。

性欲が強いから性犯罪が許されるわけではなく、私は男性の性犯罪者は皆、去勢でいいのではないかと思っているクチなのだが、確率を問題にするのであればそうなるのである。

これはジェンダーではなく、性差である。

 

もちろんそうならないように保育士には種々の教育がなされているはずだが、このリスクを避けたいのなら、そもそも保育士という仕事から男性を全面的に除外するしかない。

そうそうオムツ替えだけ女性に任せるとか、そんな非効率なことはやっていられないだろう。

それに厳密にいうなら、リスクがあるのはそういうシーンだけでないはずである。

しかしこの見地に立って言えば、「育児」そのものから男性を除外しなければならない。

家庭においてだって、父親が実の娘に性的虐待を加えることはあるのだ。

これは「男性の育児参加」という視点と、トレードオフの関係にある。

あちら立てれば、こちらが立たずである。

私は全面的に育児を女性のものとすること自体が悪いことだと思わないが、それは今の世の潮流から逆行するものだろう。

つまり、「性犯罪の危惧」を問題にするのであれば、オムツ替えから男性を外すという思考をするのでなく、もっとシステマティックに性犯罪を防ぐ仕組みを構築すべきである。

監視カメラをつけるとか、2人1組で保育をさせ、監視の効く状態にするとか、である。

もちろんそうすることでコストは増えるだろうが、それは保育料に添加して、利用者で負担し合えばいい。

 

②女児の羞恥心に対する配慮がない

これは明快な話で、羞恥心が芽生えるまでは配慮する必要がないし、羞恥心が芽生えたなら配慮すればいいだけである。

オムツ替えが必要な年齢の乳幼児に羞恥心はないだろう。

よって、配慮する必要はないと思われる。

例えば、これが3歳、4歳になってきて、着替えを異性に見られるのが嫌だとか言い出すようになれば、異性を外す等の対応を取ればいいだけである。

科学的見地からは、異性だろうが同性だろうが、乳幼児とスキンシップをとることはプラスに働くようである。

 

③単純に気持ち悪い

これ言っちゃ、お終いじゃないだろうか。

というか、こういう主張をする人が潔癖なだけだと思う。

もちろん生理的嫌悪感というのは人それぞれだし、感じるものを感じなくしろというのは無理な話なのだが、そこまで言うなら保育所に預けずに自分で面倒見ろよ、という話だと思う。

もしくは、そういった対応を取ってくれる保育所を探すか、である。

もちろん、そのぶん保育所に入れる可能性は下がるだろうが、それは仕方ない。

個人的感覚をもとに社会のスタンダードを合わせにかかるというのは、わがままでしかないと思う。

 

④「男性差別ではないか」という反論について

私はこの反論は当たらないのではないかと思っている。

それは、私が保育、育児に関する男女差というのは、「ジェンダー」としてではなく「性差」として議論すべきところが多いと考えるからである。

育児は性差かジェンダーか - 異呆人

この辺りをごっちゃにして考える人は、相変わらずとても多い。

例えば、この話題に関する別の記事に、「保育園の運動会などで力仕事を男性にばかり割り振るのは男性差別でないか」という内容があった。

バカを言ってはいけない

力仕事を男性が優先的に行うのは、ジェンダーではなく性差があるからである。

なぜなら、生物的に男性の方が力が強いことは明白だからだ。

もちろん個体差はあるので、中には力の弱い男性もいれば、力の強い女性もいる。

しかし「力仕事=男性」という構図は、それなりに理に適っているのである。

 

では、オムツ替えに関してはどうか。

オムツ替えそのものは誰にでもできることなので、そこから単純に男性を外すことは「性差別」に当たる可能性がある。

しかし先述のように、「男性の方が性犯罪に走る可能性が高い」ことを問題にするのであれば、それは「区別」しないといけないことかもしれない。

その「区別」が果たして必要な事案かどうかが問題なので、それをして「男性差別」と叫ぶのも過剰反応ではないだろうか。


最近こういう自分たちの主張を、一方的に声高に叫ぶ人が増えていると感じる。

相手の主張にも耳を傾けるというか、「そういう事情なら仕方ないよね」と斟酌するだけの、心の余裕を持ちたいものだと思う。