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異呆人

毒にも薬にもならない呟き

いや、人前での化粧はみっともないよ 〜東急のマナー広告について思うこと〜

最近はちょっとした広告の演出で世間様の批判を買ってしまうことが多いようである。

世の中から寛容さが失われているような気がしてならない。

ちょっとした指摘で過度に自分が批判されているような気がして、ムキになって反論してしまう人が増えているのだろうか。

「くだらねぇ」と相手にもしないか、「ハハッ」と軽く笑い飛ばしてしまうくらいの度量を持ちたいものである。

もちろんマスメディアは様々なところに露出するから、単に「演出です」で済ませられない責任もあるのだが、そういう「叩き」が安易なストレス発散の受け口になっているというか、もはやただの揚げ足取りなのではないかと思う。

鹿児島のスク水のうなぎしかり、資生堂のCMしかり。

そして同じく槍玉に上がっているのが、東急の車内マナー広告である。

 

最初に言っておくと、人前での化粧はみっともないと思う。

誰かに迷惑をかけているわけではないが、「みっともない」という視点で見れば間違いなくみっともない。

人前で鼻をほじる行為や電車内で座り込む行為、寝癖爆発で外出することと同じである。

あるいは、男性が「アレ」のポジションが悪いからといって、股間をもそもそ弄っているのと同じである。

化粧をするという行為は、すっぴんを隠す行為である。

すっぴんをみっともないと思うから隠すのである。

みっともないものを隠す行為を公衆の面前で行うことは、みっともないことである。

「化粧は関係ないお前に見せるためにするんじゃねぇ」という声もあろうが、その「関係ない人間にならみっともないところを見られても構わない」という、ある意味「旅の恥はかき捨て」的な精神がなおみっともない。

それならいっそ、堂々とすっぴんで通してほしい。

「化粧をしないといけない」というドレスコードや服務規程があるなら仕方ないが、私は別に化粧なんてしなくていいと思う。

好き好んで隠すなら、手洗いなどですればいい。

 

まぁあのダンスが癪にさわるという気持ちはわからなくもない。

それから「家を出る前になぜできない」などのフレーズも、個々人の事情を無視した批判なので褒められたものではない。

それでも「車内での化粧はお控えください」という趣旨は妥当だと思うし、あれだけ批判された理由がわからない。

もちろん他にも注意すべきマナー違反はたくさんあるが、他に注意すべきことがあるから「人前での化粧はみっともなくない」という理屈にはならない。

自分のみっともなさを棚に上げて、「あいつの方がみっともない」なんて言うのは小学生くらいまでにしてほしい。

 

ちなみに私が最近最も気になるのは、人前で大音量で鼻をかむ行為である。

人前でやるなら拭うくらいにするか、せめて控えめにやってほしい。

思い切りやるなら、手洗いに駆け込むことを推奨する。

出した鼻水が鼻先に引っかかって残っていたりすると、みっともないを超えて不衛生である。

オフィスでもときどき全力で鼻をかむ音が聞こえるのだが、恥ずかしくないのかなと思う。

マナーだなんだとうるさいことは言わないが、ただ単純に不快である。

そういえば、ハラスメントというのは受容する側が不快だと感じたらハラスメントなのだ。

つまり見る側が「不快」を感じるなら、やってる側の意図はともかくハラスメントなのである。

人前での化粧も、鼻をかむ行為も、立派なハラスメントと言えるかもしれない。

だがそうやって「〜ハラ」だなんだとお互いの痛い腹をえぐり合う行為は、それこそ「みっともない」気がする。