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異呆人

毒にも薬にもならない呟き

今日見た夢の話

随想

久しぶりに夢を見た。

昔より頻度は下がっているが、今でもたまに夢は見る。

普段は現実とファンタジーがごっちゃになったような夢を、自分が主人公の視点で見る。

ところが今日は初めて、神様目線で物語を眺めるような不思議な夢を見た。

 

男と女がいた。

二人は愛し合っていた。

男は貧しく、家には介護が必要な両親がいた。

毎日食べるのにも困るような状況で、両親の介護も彼の精神を圧迫した。

そんな状況だから、男にとってはその女が癒しのようなものだった。

だがあまりに生活が苦しく、男は何度も女に金を無心しそうになっては、思いとどまることを繰り返していた。

それはちっぽけだが、唯一その男に残されたプライドだった。

女も男の窮状は理解していたが、その男のプライドを守るためにあえて援助しなかった。

しかしいよいよ窮乏極まった男は、両親を殺して自分も死のうとする。

だが自殺の方法が甘く、自分だけが生き残ってしまった。

男は警察に逮捕される。

そこに及んで、女は金銭的な援助をしてあげればよかったと後悔した。

あるいは生活を共にして男を支えてあげればよかったと後悔した。

男のプライドを守りたかったのか、自分の今の生活を守りたかったのか。

そんなことを考えているうちに目が覚めた。

 

なんとも不思議な目覚めの感触である。

一瞬、今のが夢だったのかと疑った。

自分は一切登場せず、女の斜め後ろから覗いているような視点だった。

テレビでも見ていたのか、本でも読んでいたのか、というような気分である。

だが、寝ている間に見たものだから夢なのだろう。

しばらくその夢のことばかり考えていた。

 

通勤途中、今日の夢をプロットにして話を膨らませれば、短い小説が1本書けそうだなと思った。

もしかして、物語を作れというお告げかもしれないと思った。

まぁ、そんな非科学的でバカな話もない。

そんな夢を見る自分の精神状態がいささかよくわからないが、所詮、夢は夢である。

だが、すごく変な後味が胸中に残っている。

なんだかとても気になる。