異呆人

毒にも薬にもならない呟き

政治家とパフォーマンス

実家に向かう途中の特急で、90歳のご老人と隣の席になった。

網棚に荷物を上げようとしながらフラついていたのが見るに耐えず手伝ったことをきっかけに、道中四方山話をすることになった。

戦前戦後の大阪の風景の話、民進党の代表選の話、原発の話、北朝鮮のミサイルの話、尖閣諸島の話、リニア新幹線の話、SEALDsの話など、時事社会問題などを中心に談笑した。

90歳のご老人と30代前半の若造が、小難しい話に花を咲かせている光景は、傍目に見れば奇異に映ったかもしれない。

しかしながらご老人のご意見はなかなかに面白く、とても90歳に思えない明晰な頭脳を持っておられた。

話を伺っていると、おそらく引退した大学教授なのではないかと思われる。

重たげな荷物の中身は、学術関係の書籍のようだった。

袖振り合うも多生の縁。

面白い話ができて良かった。

 

そのときの四方山話でも話題に上がったが、民進党の代表が蓮舫さんに決まった。

「2位じゃダメなんですか?」で一躍話題になった、元キャンペーンガールである。

別に経歴に関してどうこう言うことはないのだが、目新しさとパフォーマンスで選ばれただけのような気がしてならない。

まぁ今の民進党は完全に国民からそっぽを向かれているので、それくらい思い切った選択をしないと存在感が急速にしぼんでしまうと思ったのかもしれない。

ともかく、これからどんな仕事ぶりを見せてくれるか、である。

派手なパフォーマンスだけでなく政策の中身が伴えば、離れた民意も少しは戻ってくるかもしれない。

 

合わせて元首相の野田さんが民進党の幹事長に指名された。

民進党内からも「戦犯」の起用には批判が出ているらしいが、私は個人的には野田さんは嫌いではない。

消費増税の道筋をつけたのは野田さんである。

その結果、衆院を解散することになり、選挙に負けた。

選挙に負ければ失職するという国会議員の立場からすれば、重要政策を通すために政局に負けた野田さんは、確かに「戦犯」なのだろう。

でもおそらくその結果を見通してた上で消費税を上げたのだろうから、その根性は見上げたものである。

日和見で本当に大事なことを先送りにするような政治家よりは、私は余程マシだと思っている。

信念がある。

 

蓮舫さんと同じくパフォーマンス重視の政治家に思えるのが、最近何度か話題にしている小池都知事である。

私は築地市場の移転延期も、政治的なパフォーマンスだと思っている。

築地の建物は老朽化が進んでおり、移転は必須である。

要は「いつ移転するか」が争点なだけである。

東京オリンピックに向けた道路工事のスケジュールを無視してまでも、「安全」にこだわる姿勢を打ち出すことでクリーンなイメージを高めるとともに、「決まったことにも口を出すぞ」という姿勢を都庁や議会に見せる。

それだけのことだと思う。

 

そこへきて、盛り土の問題が出てきた。

こちらは小池さんの責任でも手柄でもない。

共産党の都議団が発見したものである。

問題のポイントは、都の説明と実際の施工が違っていたことである。

おそらく安全面での問題はないという結論になるだろう。

小池さんの安全面を重視しての延期に意味がないのと同じである。

ただ、結果として嘘の説明をしていたということは問題である。

それも専門家の会議での意見を無視しての施工ということになる。

別にコンクリで固めようが、砕石が敷いてあろうが、安全面とコストのバランスを考えて選択されたのであればいいのだが、誰がどんな理由で決めて、そしてそれがなぜ隠されたのかは明らかにしておく必要がある。

仕事の仕方の問題である。

 

あともう1人、とても胡散臭いと思うのが、原発の即時停止を求める鹿児島県知事である。

あれがパフォーマンスでなくて何だろう。

川内原発はそれこそ専門家が「安全」と言っているのである。

それを上回る根拠を、三反園知事が持っているとは思えない。

どんなものにおいても100%なんてものはないのである。

安全も同じこと。

そんな隅っこをつついてちゃぶ台返しをちらつかせる手法は、まともな政治家のやることだと思えない。

「私は皆さんの意見を聞いてますよ」なんていうパフォーマンスはいらないのだ。

仕事をした結果でそれを示してくれればいい。

 

ちょっとググってみて気づいたが、蓮舫さんも、小池さんも、三反園さんも、みなさん元ニュースキャスターである。

やはり見られることに慣れている人間はパフォーマンスが上手である。

だが政治は見栄えのするパフォーマンスが全てではない。

目立ちたがり屋はいらないのだ。

政治屋でもパフォーマーでもないまっとうな政治家はいないのだろうか。