異呆人

毒にも薬にもならない呟き

久しぶりの面接①

今の会社に入って、ちょうど4年になる。

今まで勤めた会社の中では、一番在籍年数が長くなった。

やりがいはあるし、働きやすいと言えるかもしれないが、決して満足しているわけではない。

2年ほど前から、緩く転職活動をしている。

「緩く」というのは、「良い話があれば」ということである。

退職を決めているわけではないので、採用されなかったとしても残念なだけで、痛くも痒くもない。

そういう安全圏からの遠距離射撃である。

 

辞めたい強い理由はない。

業務量や業務内容に比して給料が安いことと、会社の業績がいつまでも改善しないので将来が不安だというだけである。

待遇は少しずつ良くなっているが、それは私の仕事が認められて職位が上がっているからである。

結局、本格的な待遇改善は業績改善を待たねばならず、そしてそれができるかどうか私には確信が持てない。

低空飛行から飛躍できる可能性は5割くらいだろうか?

野球の打率なら喜ぶべき数字だが、人生を賭けるには博打的水準だと思う。

 

そんな訳で転職活動をしているが、2年で2,3社しか受けていない。

基本的には給与アップが前提である。

給料安めとはいえ、それは職位を加味してであり、スタートから今の待遇と同等以上というところはなかなかない。

あっても、パッと見てブラックとわかるような求人が多い。

そもそも中途採用する理由なんて、事業拡大による即戦力を求めた増員か欠員補充である。

世の中どちらが多いか考えたらすぐわかる。

すぐ人が辞めるから万年求人が出ているような企業もある。

ちなみにこれまで受けた企業はすべて落ちている。

それなりの企業でそれなりの待遇を提示するようなところは、ハードルもそれなりに高い。

 

私もマメに求人をチェックしているわけではなく、登録しているサイトからスカウトメールが来たときだけ確認している。

スカウトといっても、条件の該当する人間に一斉送信されるものなので、実際にうまく事が運ぶとは限らない。

今回の案件は、以前にもお世話になった人材紹介会社の、別の担当者から連絡があった。

この会社は直近で私が渡ってきた業界にコネクションが強い。

よく好みの求人を見かける。

今回も今の私の職務内容と限りなく近く、給与が年収ベースで50〜100万上がる求人だった。

少なくとも今よりは安定した企業で、将来的に継続した待遇の向上も望める。

珍しく良い求人である。

 

ただし企業規模が今より大きくなるので、社員数も多く、自分が上に行けるかどうかはわからない。

つまりかなり長い間、今のような出張まみれの現場のハードワークをしなければならない可能性が高い。

今の会社であれば、給与が上がるかどうかはともかく、人がいないので立場は上がる。

マネジメントする側に回る話がすでに出ている。

そうすれば精神的負荷は高まるが、内勤主体になる。

以前なら勤務形態など気にしなかっただろう。

それを気にせざるを得ないのは、家庭を持つことになるからである。

婚約者からはできるだけ家に帰ってこれるようにしてほしいと言われている。

「寂しいと死ぬ」と言われた。

「お前はウサギか」とツッコミを入れた。

 

しかしそれにしても良い案件だ。

今の会社には退職金もない。

業績が軌道に乗れば、制度を作るところから始めるらしい。

そんな不明瞭さでは、主たる収入を担う身としては不安になる。

私自身は大してお金を使わないが、家庭を持つなら金はあればあるだけ安心である。

まぁ話が上手く進むとも限らない。

まずは受けてみてから考えてもいいじゃないかと考えた。

 

とりあえず応募してみた。

エージェントを通した案件なので、私のすることは少ない。

電話で求人の概要を改めて確認し、こちらの現状と希望を伝え、作り置きしてある履歴書と職務経歴書を手直ししてメールで送った。

書類審査からである。

こういうとき、なぜか落ちてほしいと思う自分がいる。

良い案件だから申し込んだけど、落ちたら面接を受けに行かなくていいんだよなという気持ち。

自分で望んだ出来事が失敗することを望む矛盾。

そういえば、女性とデートするときもそうだったなと思う。

自分でセッティングしておきながら、「相手の都合が悪くなってキャンセルになれば、今日一日自由に過ごせる」とか考える。

現状を維持して安穏としていたいという心理の表出だろう。

だらだら書いて長くなったので次回に続く。。