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異呆人

毒にも薬にもならない呟き

気になる体質

寝る前に、ゴミ箱のビニールがカサカサと鳴った。

エアコンの風で揺れているのかとも思ったが、鳴り続けるし、リズムが不定期である。

これはもしやと思って起きて確認したら、黒い悪魔がそこにいた。

疲れていたので今日はよく眠れると思っていた矢先に、とんだ侵入者である。

棚から殺虫剤を取り出してきて噴射した。

もちろん殺虫剤程度では死なないので、それで動きを鈍くしてから叩いてとどめを刺した。

一仕事を終え、アドレナリンが出て眠れなくなるかと思ったが、意外とすんなり眠りに落ちて助かった。

 

私は音に敏感である。

些細な物音が気になる。

だから実家に泊まるときに、リビングのテレビの音が聞こえるのが嫌だったりする。

例えば夜中に雨が降り始めると、その音で目覚めたりする。

学生の頃は洗濯物はベランダに干していたが、ベランダの屋根が狭く雨が降ると濡れてしまうので、その体質は便利でもあったが。

 

エアコンの音や扇風機の音や、とにかくいろんな身の回りの音が気になる。

気になるというより、音がしていることに気づいてしまう。

先日実家で「機械の駆動音がしてる」と言ったら、両親は何のことかわかっていなかった。

気になったので調べてみたら、空気清浄機が微かな駆動音を響かせていた。

気にならない人からすれば、どうでもいいレベルの音なのだろう。

私もそこまで神経質ではないので、何の音かわかればそこまで気にしない。

鳴っていることには気づくが、それだけである。

先の夜中の降雨も、気づいて「雨が降っているな」と思って、また寝てしまう。

 

敏感なだけでなく、周囲の話の内容などが耳に入ってしまう。

常に情報を収集しようという癖でもあるのだろうか。

作業をしながらでも周りの話を聞いていたりする。

よく地獄耳と言われる。

別に本人は聞きたくて聞いているわけではない。

耳に入るのである。

そして耳に入るからには気になって聞いてしまう。

だからテレビの音が一番嫌なのだ。

ドラマなどは、興味がなくても聞こえるセリフからストーリーを追ってしまう。

 

あと、匂いにも敏感である。

耳も良いが、鼻も良い。

こちらも音と同じで、匂いがしていることには気づくが、そこまで神経質にはならない。

今、会社で後ろのシマの近くの席の人が、ほとんどスメハラと言われるレベルの匂いを放っている。

タバコの臭いと整髪料か香水かわからないような匂いである。

他の社員はかなり気にしているようだが、一番席の近い私はさほど気にならない。

もちろん匂いがしていることには気づいているが、「そんなもの」と割り切ることができる。

興味関心が薄いとも言える。

 

目も良い。

これは物理的に視力が良い。

ただ、いわゆるガチャ目である。

小学生の頃、ドッジボールで目にボールが当たってから、左目の視力だけが落ちてしまった。

一度気になるので眼科で診てもらったら、「左目だけ若干遠視」と言われた。

それでも視力で1.0以上あるので、問題にはならない。

2.0以上ある右目が見え過ぎるというだけである。

 

視力が良いだけでなく、光に敏感でもある。

昔から眩しいのが苦手である。

幼い頃の写真は、いやに不機嫌そうにしているものが多い。

不機嫌なのではなく、眩しいのである。

特に学校で取る集合写真などは、きちんとしたカメラマンが撮るので順光で撮りたがる。

だから余計に眩しい。

最近はサングラスをよくかけている。

特に運転するときは。

強い西日が一番嫌だが、日中の光が車の窓ガラスやボディに反射して目に入るのも嫌だ。

サングラスを多用すると気取った奴に思われそうで嫌だが、そんな周りの目より自分の目が大事である。

 

そう考えると、五感は軒並み研ぎ澄まされている。

役に立つこともあるが、むしろ邪魔なことも多い。

世の中を生きていく上では、適度に鈍感な方がいいと思うことがある。

見え過ぎるのも、聞こえ過ぎるのも、考えものである。

ちなみに勘もいい。

これは便利なことしかない。

悪いものは運である。

これはもう救いようがない。